川﨑ありさの現代詩

現代詩を書いて投稿します。

口の中に住もうかな

口の中に住もうかな

口の中に住もうかな


口の中に

入ってしまえばもう安全

ただ入るだけの異物じゃなくて

傷をつけられても

すぐに治るようにつよくなってさ


口の中に住もうかな

床暖房の家に住んで

身体も暖かくなるのと同じみたいに


口の中に住もうかな

病気になってもすぐなおる

嫌なこと言われてもすぐなおる


うまくいかない世の中

ほんとにほんとにうまくいかない

いまのじぶんは

思ったじぶんじゃない

おしい

とおい

ぱない


口の中だったら

口内の世界しか入ってこないから

高みを目指そうなんて

思わない

そういや

最近までも

校内の世界しか

入ってこなかったから

教育学部しか知らなかったんだ

いまも校内の芸能とかいう世界を

いったりきたりしてる

しがない

口臭の面前だ

わたしは

歯垢をめぐらして

いらない

いらない

もっとしりたい

もっとしりみたい

おもしろくなりたい

くわしくなりたい

おもしろくなりたい

かわいくなりたい

芸術家ぶりたい

中高生のじぶんに会って話したい

オーラまといたい

力が欲しい

キモいと思われてもいいからガチガチの必死のイタいひとになってイタくない人になりたい


もっと

はやく

いや

まって

歯肉炎になりそう 脳が


口の中に住むのは

やっぱ、

きゅうくつ

やめとこやめとこ